プロジェクト中断から半年以上が経った2017年10月18日、いしたにさんからみんなにメールが届きました。
全然わからない!もはや暗号!
吉野さんがヒアリングして書き直してくれました。
9ヶ月止まっていたプロジェクトが動きだしました。そして、2017年11月21日に集まったのです。
ひらくPCリュックのプロジェクトが再開!
9ヶ月ぶりですね。このプロジェクトは終わってなかったんですね(笑)。
何を言ってるんですか。終わってないですよ。同時に進んでいたnanoが佳境だったので止めていただけです(笑)。nanoが終わったのでそろそろやりましょう。
もう忘れましたよ(笑)。どんな状況でしたっけ?
2回試作したんです。形はそのままで、紐をつけて。大きさは試行錯誤して、ちょっと大きめのリュックにしたんです。で、実際作って試したけど、なんかしっくりこない。これはリュックじゃなくていいじゃん。肩紐のほうが使いやすいよねってなったんです。
ただ、紐をつけただけみたいになったんですよね。さらにカッコ悪かった。
かっこ悪いし、使いにくかった。特別いいところがなかった。でも、背負い心地はよかったですよ。
完成度が低かった理由なんですが、やわらかいリュックを作るのが得意な方にサンプルをお願いしたのですが、カチッとしたビジネスバッグにはそんなに慣れてなかったんです。最初はやわらかいリュックにしたかったのですが、ひらくPCバッグが芯材の入れ方が独特でカチっとしてるんです。構造上、ひらくPCバッグをやわらかくするのが難しかったというのもあると思います。
いしたにさんのアイデア
で、他のリュックではアクセス頻度の高いモノをどう処理しているのか、改めて世の中のリュックを見てみたんです。よくあるのが、横に空いてるところがあるんです。買うときも、それがいいかなと思って買うんです。でも、使わない。なぜかというと使いにくいんです。ここは傘、ここはペットボトルとか。それぐらいはっきりしてないとまず使わない。
あと、最近は電車の中では、前に持ってくることが普通になってるじゃないですか。
そうなんですか。
うしろに背負ってると邪魔になるからね。
だから、前に持ったときにもアクセスしやすいのがいいんです。いまは上のポケットも大きいから、ファスナーが遠いんですよ。電車でちょっとモノを出したいときに、全部をガバって開けるわけにもいかないし。
かわるビジネスリュックを使ってると、横に持ってきたときのコアポケットが便利なんです。横に持ってきたときに、アクセスしやすいようにしたいんです。それが吉野さんに描いてもらった絵です。
ひらくPCバッグをリュックにすると、横にしたときに、ファスナーが開けにくいんです。だから、上はずっと開いていていい。前にもってきたとき、L字でアクセスできるとかなり便利だと思います。
あけっぱなし?
そう。上は開いてるんです。フタがあるだけ。マジックテープでもなんでもいいんですけど、手ではがせるぐらい。サイドはファスナーであきます。上が開いてると、アクセスはしやすくなると思う。
フタをするだけだと、ひっくりかえしたら、中のモノが隙間からポロポロ落ちてしまうでしょ。
落ちない方法は考えないといけないですね。でも、メッセンジャーバッグはフタがあるだけなんですよ。蓋を大きくして、蓋にモノが入るようにしてもいいと思います。というのが思いついたことです。両サイドからアクセスできれば、利き腕問題はでないし。
でも、上からアクセスしやすくしても、荷物は下にあるから、届かないでしょ。結局意味がないと思うな...。
リュックの課題の整理
ええと、課題はなんでしたっけ?.リュックを背負っているときに、モノが出しにくい問題を解決したいんでしたっけ?
プライオリティとしては、まずひらくPCバッグのリュック版を作りたいんです。肩に負担がかかるし、要望もよくでてくるので、リュック版はあったほうがいいんです。
そういう意味では、背負ったときの使いやすさは2番目なんです。おろして、下において、すぐに使えたら、それでいいんです。どんなリュックも背負ったときは使いにくいですからね。でも、背負ってるときの使いやすさも、できるだけ配慮したいんです。
リュックの特徴ってなんですか?
いいところは背負うから体の負担が少なくて、荷物が軽くなること。不便なのは、取り出しにくいこと。でも、みんなリュックを使うときは使いやすさは諦めている。間を取ったのは、ボディバッグやメッセンジャーバッグだけど、肩掛けなんです。
だから、背負った状態で使いやすくできればソリューションですよね。リュック独特の問題は、持ったときにアクセスしにくいことなので、その問題を解決することを目的にするのがいいんじゃないですか。
その解決方法として、上を開けたんです。横から取れたらいいんですけどね。
ひらくPCバッグの特徴として、自立させるために横から底につながった硬い芯材が入ってるんです。そのために、横から中にアクセスするのは難しいです。
そうなんですよね。
絵を描く
僕はカッコ悪いのがすごく気になってるんですよね。いままでのは平べったいし。顔がないから、かっこ悪い。でも、こういう風に立体にしたら印象は変わりますよね。
前にでてるってことよね。
そうそう。使いやすさはまだ考えてない。
吉野さんが描き直しました。
そうそう。こういう感じ。
これはどう開くの?
こうです。
あ、そうなんですか。こうなんじゃないんですか。
そうするとフタが折れなくなりますよ。立体になるから。
そんなに立体じゃないですよ。
そうか。折れるならそれでいいかも。モノも入りますよね。もっとシャープにできます?かっこよくしたい。
結構硬いリュックになりますね。2段階に折れるんですよね?
そうですね。これいいやん。よくなりそう。
ここにもう1つ立体的な部屋を作るってことですね。顔にもなるからいいですね。折り曲がったときの使いやすさも考えないといけないですね。
見た目問題を改善して、同時に大容量になる。でも、かっこよくなるのかな(笑)。
外からもアクセスできるようになる。
でも、ここに何を入れます?
ティッシュ。箱ごと。南さんは、よく風邪ひいてるし(笑)。
ここに切れ目を入れて、取れるようにするんですか?(笑)。小学生にイタズラされるじゃないですか(笑)。
わははは
余裕をもたせておけば、ペットボトルも入れられますよね。
なるほど。いいですね。一回紙でダミーを作ってみましょうか。
会議に笑いがでてきました。紙のサンプルを作って、2018年2月に集合しました。
前回の話をもとに、フタに角度をつけて、紙で作ってみました。
大きさはいいんだけど、もうちょっとフタが大きいイメージだったな。横から見たときに、あたまの部分が前にでている感じ。
あんまり前に出ると、下のパンチングポケットのファスナーがあけづらくないですか。
まあ、そうだね。
あと、背中なんですが、取っ手がちょっとかっこ悪いなと思ってまして。紐の間に取っ手をつけようと思ってます。あと、背中の生地を表と同じ素材にしたほうがこのリュックにはいいかなと持ってます。
なるほど。いいですね。机に置きますからね。
ひらくPCバッグminiは開閉を二段階にしてよかったので、開け方は二段階にしたいです。
こういう感じですか?
そうそう。
立体でも、折れますよね。ブリっと。
できますよ。
こうかな。折れますよね。
折れますよ。
あとは、上の部屋は背負った状態でも使うので、横からでもアクセスしやすくしたい。それは結構重要。たぶんこの横からなんですよね。手の入れ方はどうでもいいんですけど。
あっ、パーカーだ!ここにパーカーのポケットがあればいい!(ドヤ顔)
なるほど。前に背負ったときに、パーカーのポケットみたいにアクセスできるわけですね。
パーカーポケットと呼ぼう!
マチをつけたら、ちょっとしたモノを入れられますよね。ファスナーをつけないと、中谷さんみたいな人はポロポロ落ちるでしょ。
ファスナーつけるでしょ。
ファスナーあっても、締め忘れるから、豆とか落ちるでしょ。
なんで俺、ポケットに豆が入ってるねん。
入ってそう。
入ってないわ。
わははは
冬はあったかいリュック!
USB充電のカイロをいれたらいい(笑)。横からアクセスできると嬉しいです。
ああ、でも、ファスナーを2個つけると値段があがりますね。もともとひらくPCバッグは制作が難しいから高いですからね。できるだけシンプルにしたい。
実現できたら面白いですね。
できると思います。ちょっと作り直してみます。
いい感じになってきました。紙で作って、2018年2月28日に集合!
いろんなパターンを作ってみました。
フタ部分を複数作って、大きさや角度を確認しました。
小さなデジカメぐらいは入れたいな。
あんまり立体的にすると、折れなくなるかもしれないのですが、どんなイメージですか。
ある程度入れられるようにしたい。ちょっと出っぱっていてもいいと思います。
あと、上を大きくすると、開いたときに邪魔だと思いますが、どうですか?
そうですね。上のポケットはminiぐらいでいいと思いますね。
あと、好みかもしれないけど、ポケットが多いと悩むんですよね。パーカーポケットを増やすなら、内側のポケットはいらないと思う。内側に膨らませたい。
シンプルなほうがいいですね。じゃ、これでサンプルを作ります。今回はひらくPCバッグを作ってる工場で作ります。
この図面でサンプルを依頼しました。
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