プロダクト制作で難しいのがカタチです。みんな問題点は分かるんです。でも、その問題点を解決するカタチを生み出せない。
スーパーコンシューマーの中谷です。心待ちにしているみなさん!お待たせしてすいません!いまはフィリピンの田舎街におります。街で一番ネットが早いと言われてるカフェで作業してましたが、写真をアップするのに何分もかかり、あげくにエラーがでて、泣きそうです。
本題に入りましょう!今回は2013年のまとめです。
2012-12-27
前回の会議後
モバイラーズバッグある?
これにとれるカメラバッグをのせると!
おや(笑)。
のせるPCバッグ!
いやいや、何言ってるの(笑)
わははは。
でも、こう見ると、かなり大きいリュックになりそうですね。
確かに。まずはサイズを決めたほうがよいかもしれないですね。
ですね。あと、繋ぐと合体部分がグラグラしそう...。
(うーむ)
結合部分のディスカッションは難航しました...。アイデアはでるけど、その実現性やコストのバランスが難しい。プロダクト制作で難しいのはカタチです。問題点は分かるんです。でも、問題点を解決するカタチはそんなに簡単に生み出せない。
(うーむ)
そうか。外で合体しようと思うから構造が複雑になるんだな。別に大きなポケットに入れてしまってもいい気がしますね。
そうですね。進めていくほうがいいので、まずはその方向で考えていきましょうか。やってるうちにアイデアもでるかもしれないし。
そしたら、まずはサイズ感だね。
2013-1-15
そして、いつものようにダンボールで作ってみました。
かなり大きいリュックになりそう。
2013-1-28
いよいよカタチです。
スーツケースについてるバインダーがリュックにあったら便利かも?
コンセプトを再確認
モバイラーズバッグのフタがお気に入りの南さんのアイデア
フタを取りはずし可能にして、とれるカメラバッグを入れる時と入れない時で収納量を変える。
紙じゃやっぱり分からないので、生地で作ることにしました。
2013-2-2
満場一致で却下でした。
2013-2-18
ひらくPCバッグのように開閉すればいいのでは?
図面にするととんでもなくデカい
このまま作ると、普段使いではデカすぎるのではないか?
2013-2-21
でも、作ってみた。
やっぱりすごいデカい。
いろんなパターンを作ってみても全部デカい。
他のアイデアも大きくなりそう。とれるカメラバッグ収納を前提とすると大きくなる。
2013-3-3
使わない時は、こんな風になればいいのかなと。
時間だけが過ぎていきました。いろいろ考えてもやっぱりイメージするだけでは分からない。紙で作っても分からない。なので、今の仕様で本当のサンプルを作ってみて、それを使い込んでブラッシュアップしていくことにしました。
2013-4-19
そして、
とうとうファーストサンプルができたのです!
しかし残念ながら完成度は低かった。
この後、いつものように使い込んで工場にフィードバックしました。
でも、なかなか設計図通りのサンプルができません。こちらの要求とは違うサンプルが出来上がることもありました。
使用せずに、工場に返す時もありました。
温厚な吉野さんが工場に怒ってる時もありました。
工場に「もっと詳細を詰めてくれ」と怒られることもありました。
工場とのやり取りはスムーズにはいきませんでした。
僕たちの要求が特殊なのか、伝え方が悪いのか。とにかく、リュックは我々の理想とは大きくかけ離れてました。
使ってはフィードバックする。その繰り返し。しかし、バージョンアップしても理想のリュックにはなかなか近づかなかった。
そして、6ヶ月が経ちました...。
2013-10-16
なかなかうまくいかないですけど、リュックを使い込んでいろいろ分かりましたね。一回状況を整理しましょう。
作ってみて、必要なものと必要でないものが明確になったと思う。実物は思ったほど大きくない。
工場サンプルはまだ私たちの図面通りにはなってません。もっと使いやすくできると思います。
使い込んで、リュックの問題はもう明確です。リュックは背負ってる時に使いにくいんです。
背負った状態ですぐにアクセスできる収納部分はあったほうがいいと思いました。あと、僕は海外旅行でも使いましたけど、とれるカメラバッグが旅先で使えるのは便利でした。でも、その取り外しは旅先で1回行うだけですね。
根本的に変えないといけない。そして、また工場にフィードバックしたのでした。2013年の終わりのことです。