ひらくPCバッグ改良プロジェクトの図面が完成しました。早速集合して問題点を整理。試作品を作れるレベルまで詰めますよ!モノ作りにイノベーションを!
Zプロジェクト!
わははは。
吉野さんから図面が上がってきました!
はい。この間お聞きした内容で書いてみました。
早速説明してもらっていいですか?
一番大きな変更は、サイズを少し小さくすることだと思うので、どうやったら小さくできるのか考えてみました。というのは、15インチピッタリのサイズでカバンを作ると、構造上パソコンが入らないんです。だから少しゆとりが必要なんです。
そうなんですね。
今は上フタがあるじゃないですか。パソコンを入れるときは、その上フタをかわさないといけないから、実際のパソコンサイズより少し大きめにしないといけないんです。そうしないと入れる時にカバンが変形します。だから15インチにピッタリに作ったけど、少し余裕があるから17インチも入れられるんだと思うんです。
そういうことか。17インチを入れてる人は、入れる時に少し無理してるってことですか。
手元に17インチがないので分からないですが、多分そうだと思います。だから、本当に15インチピッタリにするんだとしたら、チャックのカタチを変えて上フタがなくせばいいかなと思いまして。
あのー、この右のひらくPCバッグは何ですか?
あ、説明するの忘れてた。いまベトナムの生地やクオリティを確認しているんです。
これは、ベトナムの生地を日本に取り寄せて、日本のサンプルラインで作ってみたんです。
なんかニセモノ感がありますね(笑)。
わははは。確かに!
既存のバッグに似た生地を探してもらったんですがダメでした。もっといい生地はあると思うんですが、素材選びを任せるとこういうことが起きるので、もっと詰めていこうと思います。
吉野さんと素材についても考えているんですが、思ってたより難しいですよ。
国内の場合は台帳で選ぶんですが、海外の場合はこちらで選んだ素材に近いのを探してもらうので、国内より難しいですね。
ああ、そういうことなのか。でも、素材が違うだけでニセモノっぽくなるんやね。この雰囲気は写真で伝わるのかな(笑)。
難しいんじゃないですか(笑)。
でもね、ニセモノっぽいけど、日本のサンプルラインで作ってるからクオリティは今までと同じなんですよ。
今後は、これをベトナムで作れるかも検証していきます。
なるほどね。同じカバンをいろんな国で作るって面白いな。
チャックの変更
すいません、話を中断してしまったんですが、図面の話に戻りましょう。チャック部分ですね。
はい。今はこう開くんですが、ここが上フタみたいになってるんです。
ああ、そういう意味か。はいはいはい。
それで、この黄色いのラインが提案なんです。ファスナーの位置をこう変えると、上フタがなくなるんです。
なるほど。ということは、PCが真上に出せるようになるんですね。
はい。くぐる必要がないので。
こうすると、もうちょっとサイズを小さくできるんじゃないかと思ってます。ファスナーのカーブも大きくなるので開けやすくもなると思います。
いいじゃないですか。
それで、カバンの横幅が狭くなると、カバンの中のポケットのサイズも変えないといけないんです。中のポケットはiPad、ペン入れ、文庫本の3つに分かれてるんですが、今まで入ったものが入らないのはイヤだなと思いまして。
ひらくPCバッグはiPadを入れる場所とか決めてるので、ポケットが小さくなってiPadが入らないとかダメでしょ。
なので、真ん中のペン入れをなくして、小物入れを両サイドに付けようと思うんです。ちょうど横が空いてますので。
そうすると、今まで入ったものはちゃんと入るんじゃないかと思います。
ふんふん。いいですね。
カバンの底鋲
次は底鋲です。カバンの下にいわゆる底鋲を付けてしまうと、床に置く物をテーブルに置いてる感じがするので、それは避けたいなと思ってます。
土足でテーブルに乗るみたいな感じになっちゃいますもんね。
そうですね。
それに背負ったときに、このカバンは斜めになるので、ボコボコついてると美しくないと思うんです。
確かに確かに。
あとちょっと心配なのが重さなんです。底鋲があっても重さで床についてしまってるバッグも多いんです。特に、このカバンはたくさん入れる人も多いので。
なので、本体と違う素材でベルトのようにダンを作ろうと思ってます。
面のほうが形崩れしないからいいですね。
いいんじゃないですか。
ひらくPCバッグの取っ手
次に、取っ手を考えてみました。背面に付けるので、立体的な取っ手だと邪魔になってしまうので。
なので、こういう風にしようと思います。
二重になってるんですね。
そうなんです。検証してみるとかなりテンションがかかったので、段差はついてしまうんですが二重にしたほうがいいと考えています。
ふむふむ。
横に帯を作って、その上にベルトを付けて手を入れられるようにします。
できるだけ立体にならないようにして、背負ったときの違和感をなくしたいと思ってます。
いいんじゃないですか。
前ポケット
そして、前ポケット。革にするか生地にするかっていうのがあるんですが、生地だとパンチングはできないです。
でも、中が見えすぎるという意見もあったので、パンチングなしの生地で進めてみようと思っています。
ここは正直僕はそんなにこだわりはないです。まあ、それでどれだけコストカットできるかっていうところもありますしね。
それで確認なんですが、ここのポケットは2つに分けますか?分けるなら、真ん中で分けて左右対象の2つのポケットにしてもいいですし、開いたときのポケットのサイズにあわせても面白いと思うんですが。
いや、それはね前回試したんですよ。でも、ポケットを2つに分けると、口が狭くて思ったようにモノを入れられなかったんです。だからポケットは1つでいいです。
あ、そうなんですね。分かりました。
変更個所は以上です。いかがですか?
いいですね。
カバンの内ポケットのファスナー
あ、1つ忘れてました。内側のメッシュポケットです。
ここのメッシュポケットは閉じるときに逆さまになるじゃないですか。ファスナーを締めるのを忘れると中の物が落ちるっていう意見をイベントの時に頂いていて、ベルクロでフタを付けようと思っています。
右のポケットはそんなに頻繁に使わないので、こっちはファスナーのままで横幅も同じにしようと思ってます。
右ポケットはパスポートサイズなので大きさは変えないほうがいいですね。
開ける頻度は圧倒的にメッシュのほうが多いので、それでいいと思います。
僕もたまにポケットの中のモノが落ちてます。フタはいいと思うけど、使いにくくなりそうでちょっと心配。
じゃ、サンプルに付けてみてテストしてみましょう。
あんまり強くないベルクロがよさそうですね。
そうですね。
PCを固定するベルト
いしたにさんは、このPCをとめるベルトは使ってます?
これですか?
そうそう。
使う。
ああ、そうか使ってるんですね。僕は使ってないんですよ。11インチだからかなあ。
でも、抜ける事ないんじゃないですか。
まあ、抜けることはないですよ。なくてもいいかもしれないですね。
じゃ、なくして試してみましょうか。ないほうが取り出しやすそうな気がします。もし使ってみて問題なら付けましょう。
はい。分かりました。
バッグのカラー
色はどうしましょうか?今回も2色でいきましょうか。
1つはブラックですよね。
そうですね。黒は外せないですね。
前回のバッグのとき、若干の反省点がありまして、黒とネイビーにしたじゃないですか。
商品の完成度はすごい高いし、好きな色なんですけど、区別がつかないっていう意見もあったじゃないですか。
実際、写真だと黒とネイビーが見分けがつかないんです(笑)。
確かに。ネイビーはいい色なんですけど伝えにくいですね。
そうそう。
そうすると、黒っぽいのと明るいので行くのも手じゃないですか。明るめのグレーとか。
明るめの色が欲しいっていう話は結構あるんですよ。
いいと思います。じゃ、グレーでサンプルを作ってみましょうか。
ファスナーやポケットだけ色を変えてアクセントにしてもいいかもしれないですね。
いいですね。
どんなグレーにしましょうか。
(色を考え中)
毎回思いますけど、生地選びってほんと難しいですね。
というのが、ここで見ても分からないんですよね(笑)。カタチになると全然違うし。
確かに。難しいですね。
(うーん。)
このグレーはちょっと暗すぎるかなあ。
吉野さんどう思いますか。
今までは単色でしたが、もうちょっと生地感があるものでも面白いと思いますね。
(生地を探しながら)
たとえば、こういう生地ですね。
いいかもしれない。
いいですね。
だったら、例えばこういうグレーはどうですか?
あ、この手前のグレーいいかも。
キレイな色だと思いますよ。
ただ、海外で生地を探すので、これと同じのがあるか分からないです。これに近いのを探すことになります。
分かりました。
じゃ、それで作ってみますか。
カバンサンプルを作る!
めっちゃいい感じなんちゃう?
そうですね。じゃ、サンプルを進めていきますね。
まだ海外で作れるか分からないですけど、生地は海外で探します。
サンプルを作るときから変わってくるんですよ。
なんかいいのが出来そうな気がする。やっぱベースがあるとスムーズですねえ。
1年かけてネガティブな部分を潰してますからね。
でも、サンプルを作ったらまた何かあるでしょうからね。
絶対ある!
それをまた潰していくと。では、引き続きやっていきましょう!