MacBook Pro Retina対応のパソコンバッグ、ひらくPCバッグがとうとう完成しました。約1年のプロジェクトの最終回です。
スーパーコンシューマー。中谷です。
南です。
いしたにです。
さあ、今回こそ最終回にしたいところですが。
一応、ファイナル予定!
前回もファイナルって言ってましたよ(笑)。
ええと、前回の会議のあとに、工場の人に相談しましたよ。
どうなったん?
Retina問題ですね。
はい。で、結局もう一回サンプルを作り直しました。
おお、作りなおしたんや!それがこのカバンか。今回は黒やね。
パソコンバッグの変更点
はい。では、変更点を解説しますね。まず、外側の芯材です。
この前の打ち合わせで、カバンの上部の変形が気になるという話だったので、上だけに芯材を入れようとしたんですが、
やっぱり構造上できなかったです。
それで、背中のクッションが薄いという意見があったので、全体に芯材を入れてクッション性を高くしたんです。
前のと比べると、カチッとしたね。
うん。ふにゃふにゃ感が消えた。いいですね。
あと、中のポケットの位置を逆にしました。
ペン入れが中央に来てますね。ありがとうございます。
中のベルトも短くしたんですが、ちょっとミスがあって、15mm短くなる予定が、5mmだけ短くなってました。
だから、あと1cm短くなります。
はいはい。
カバンの中の仕切りはピッタリサイズで3枚にしました。
入れちゃいましょうか。
(いろいろ入れる)
ほんとに結構入るんですよ。ペンはセンターに入って、干渉しないと。はいはい。大丈夫です。
背負ってみましょうか。
(背負ってみる)
あっ、オッケーですね。
ほんとに?どこでオッケーになったんですか?(笑)
持った瞬間に分かりますよ。もうずっと使ってますから。
以前はカバン両サイドが凹んでいたんです。
そう。でも、今は全然問題ない。
やっぱり、クッションはこれぐらいあったほうがいいですね。
やっぱり違いますか?
体に接してるところがカッチリしてるんですよね。
そうそうそう。全然違います。
全体的に分厚くなってるんですか?
そう。まったくシワがないでしょ。
で、カタチがカチッとすると、チャックが開けやすくなるんです。
柔らかいとチャックが開けにくいときがあるんです。
中谷さん、写真を撮ってください。
はいはい。
(パシャリ)
集金ですー。
わははは。
いい感じじゃないですか。
ああ、閉めるのがほんとに楽ですね。
すばらしい!
あと、カバンがめっちゃ軽いんです。
そう。軽いね。なんで?
芯材が入ったから、前回より重くなってるんじゃないの?
ああ、そうですよね。でも、そんな風に感じないな。
計るとちょっと重くなってると思うんですけど、持っても分からないですね。
ちょっと写真を撮りますね。
(いしたにさんが撮影中)
ええと、じゃ、ほんまにできたってことね?
そうですね。
(撮影に没頭するいしたにさん)
はい。オッケーです。
いしたにさんのオッケーが出ました!
ひらくPCバッグ完成!
わははは。
パチパチパチパチ。
おめでとうございますー。なんだかんだで1年間!
じゃ、これで生産に入って、発売を迎えるということね。
スーパーコンシューマーバッジ
あ、もう1点あるんです。バッジも完成しました。
初回ロットにだけバッジを付けようと思ってます。
フチをなくして、少し大きくしてみました。
付けてみましょうか。
いいと思いますよ。
うんうん。
じゃ、もうすべてオッケーということやね。
そうですね。終わりましたね。
やっとここまで来たかあ。
さいごに
最近、ノマドってよく言うでしょ。
でも、僕は一般的に言われているのと逆だと思ってるんです。
どういう意味ですか?
自分のホームを持って行って、
行ったところを自分のホームにしてしまうのがノマドだと思ってるんです。
ああ、なるほど。確かに一般的には逆の意味が多いですね。
ホームだと分かりにくいから、オフィスのほうがいいかな。実は今そういう本を書いてるんです。これが公開されるときには発売されてるかも。
そういや、モバイルオフィスって南さんが言ってましたね(笑)。
モバイラーズバッグの時ですね。
いや、モバイルオフィスじゃない。オフィスを携帯するんじゃなくて、どこでもオフィスにしてしまうスタンスなんです。
ああ、なるほど。
確かに、このカバンを机にポンと置いたら、直接出し入ができますもんね。
普通のカバンは、カバンの中のモノを机の上に一度出しますから。
うんうん。
これ早く使いたいなあ。
そろそろサイトも公開しはじめますよ。もうみんな忘れてると思うけど、最初のほうは、全然違う話してるよ(笑)。
「もっととれるカメラバッグ」って言うてるから。
わははは。
言ってた言ってた(笑)。
前回ね、歴代のサンプルを並べて写真を撮ったじゃないですか。そのときに、ポーチみたいなん出てきたでしょ。ミラーレスケース。
はいはい。
吉野さんから、「これは何ですか?」って聞かれたんです(笑)。
私は途中から入ったから、あのポーチが何か分からないんです。
中谷さんがサイトを公開してやっと分かると思います(笑)。
ああ、最初はそういう話やったからね。
南さん教えてくれないから、サイトの公開が楽しみです(笑)。
教えヘンのや(笑)。
お楽しみということで(笑)。カバン工場の人も、あれってどうなったんだろって思ってますよ(笑)。
小さいのはどこに(笑)。
すいません。あれはなくなりました(笑)。
スーパーコンシューマープロジェクトはやっぱりオモシロイですよね。
商品開発に1年かけるところなんてないですよ。
まあ、1年かかったけど、実際は工場に丸投げして、半年ぐらい待ってましたから(笑)。だから、ファーストサンプルが出来たとき、みんな忘れてましたよ。
あったなあ。
最初は、今回は1年もかからないよねって言ってましたもんね。
でも、よかったです。本当に満足いくバッグが出来ました。
執着心の固まりですからね。
最後に相当粘りましたからね(笑)。
前回のとれるカメラバッグは、「カメラを取り出しやすい」っていう明確なコンセプトを追求したじゃないですか。
そういう意味では、競合商品は当時なかったわけですよ。
でも、今回のパソコンバッグは類似品が多いので、完成度で妥協すると、絶対突っ込まれると思うんですよね。
それは避けたいので、最後までコダワリました。
いや、すごくいいと思いますよ。
スーパーコンシューマーで作ったプロダクトはスーパークラシックっていうECサイトで販売しているでしょ。
もともと、10年後のクラシックを生み出そうっていうコンセプトでスーパークラシックって名前にしたんですけど、
このひらくPCバッグも数年後に似たカバンが増えてる気がしますよ。
このコンセプトもパクられていくんじゃないかな(笑)。
自立するカバンは増えそうやなあ(笑)。
そうそう。新しいカルチャーを作ってるわけですよ!
そうですよ。
スーパーコンシューマーにインスパイヤーされたプロダクトを結構見かけるもんね。
見かけますね(笑)。
ねえ。
実は、とれるカメラバッグが出た以降に、その後が気になったマーケッターの方がいらっしゃって、
量販店のカバンコーナーで確認されたようなんですよ。
その人が呟いてたんですが、他のプロダクトと比べたことで、
とれるカメラバッグが思いつきじゃなくて、考え抜いてあのカタチになったことがよく分かった、って言ってたんです。
あれは嬉しかったな。
とれるカメラバッグのフォロワー的な製品が増えてるけど、つまりとれカメが切り開いたわけだよね。ビッグやヨドバシに行ってカメラバッグの売り場1時間くらいかけて片っ端から品物チェックして、そして実際にとれカメ使うと、コレが思いつきなんかではないことがよくわかる。お世辞じゃない。
— Gen SUGAIさん (@gensugai) 7月 25, 2012
必然だと思うんですよ。
だって、ボクらって1年かけていろんな課題にぶつかって、その課題を解決してるでしょ。
だから、ボクらの真似をしても、プロセスを踏んでないプロダクトは何かが違うってなるんじゃないですかね。
そうなんですよ。プロセスを踏むって大切なんですよ。
前回よりも、今回のカバンの紆余曲折はヒドイけどね(笑)。
そうですね(笑)。
とれるカメラバッグは、最初から一貫して一眼レフ用バッグだけど、
今回は最初は小さいカメラバッグで始まってますからね(笑)。
そうですね。
それが、途中でカメラはなし!ってなったのに、結局、最後にはミラーレスカメラが入ってるでしょ(笑)。小さいのなら、一眼も入りますよ。
さらに、この開け方にしたことで、中のモノが取り出しやすいんです(笑)。
確かに、取り出しやすいですよね。
ということで、バッチリです。
はっきりいって自信作です!
わははは。すばらしい!
乞うご期待!
じゃ、名残惜しいですが、終わりましょうか。
楽しいプロジェクトがまた1つ終わります。
みなさん、お疲れさまでした!
お疲れさまでした!
あとがき
いやー、とうとう終わりました。こうして1年のやりとりをまとめてみて思うんですけど、国産で勝負してるってすごい意義があると思うんです。
ものづくり大国日本っていうけど、製造業は安い海外にどんどん流れているでしょ。 海外で作ったほうが安く作れる。価格を下げれたらもっとたくさんの人に届けられる。
だけど、僕らはユーザー目線での機能を一番重視して、国内で作ってる。 こういうコダワリの商品を海外で作るのは難しいです。やり取りを見てもらうと分かると思うけど、オーダーしたものを作ってもらってるんじゃない。一緒になって作ってもらってる。
だから、工場の人がこのブログを見てくれてるのはすごく嬉しい。
技術がある工場に支えられて僕らの商品はカタチになっている。 そういう人達と一緒にできてほんとに幸せです。
日本の物作りってすごいって肌で感じるんです。 海外で作ると、品質は落ちる。やっぱ日本のクオリティは高い。品質に自信があるのも僕らの強みです。
今後、国産にコダワリ続けるかは分からない。だけど、こんなの日本でしか作れないよ。っていう特殊なプロダクトを生み出していけたら面白い。ものづくり大国日本ですから。ということで、これからも関係者全員がワクワクするようなプロジェクトをしていきますよ!
ものづくり大国日本っていうけど、製造業は安い海外にどんどん流れているでしょ。 海外で作ったほうが安く作れる。価格を下げれたらもっとたくさんの人に届けられる。
だけど、僕らはユーザー目線での機能を一番重視して、国内で作ってる。 こういうコダワリの商品を海外で作るのは難しいです。やり取りを見てもらうと分かると思うけど、オーダーしたものを作ってもらってるんじゃない。一緒になって作ってもらってる。
だから、工場の人がこのブログを見てくれてるのはすごく嬉しい。
技術がある工場に支えられて僕らの商品はカタチになっている。 そういう人達と一緒にできてほんとに幸せです。
日本の物作りってすごいって肌で感じるんです。 海外で作ると、品質は落ちる。やっぱ日本のクオリティは高い。品質に自信があるのも僕らの強みです。
今後、国産にコダワリ続けるかは分からない。だけど、こんなの日本でしか作れないよ。っていう特殊なプロダクトを生み出していけたら面白い。ものづくり大国日本ですから。ということで、これからも関係者全員がワクワクするようなプロジェクトをしていきますよ!
おしまい。ご愛読ありがとうございました。ひらくPCバッグは10月4日発売予定です!次のプロジェクトにご期待ください!